Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、アジア太平洋地域における経済的インパクトを示す
「グローバル経済への影響に関するレポート」を発表

2025年度はグローバルで1,260億ドル、アジア太平洋地域で57億ドルの直接・間接の経済波及効果を創出

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シンガポール、2025年12月8日 ― フェデラル エクスプレス コーポレーション(米国:以下、フェデックス)は、2025年度における同社の世界的な輸送ネットワークと、イノベーション創出に果たす役割について分析した年次レポート「グローバル経済への影響に関するレポート(Global Economic Impact Report)」を発表しました。本レポートは、ビジネスの意思決定に関するデータと分析を提供するグローバル企業のDun & Bradstreet社(NYSE:DNB)と共同で作成されたもので、フェデックスが世界中の人々、企業、コミュニティに及ぼすポジティブな影響 (フェデックス効果) を示しています。

フェデックス コーポレーションの社長兼CEOのラジ・スーブラマニアンは、次のように述べています。
「フェデックスは50年以上にわたり、革新的な配送サービスを通じてコミュニティ同士を結びつけ、グローバルコマースの発展を牽引してきました。我々のネットワークは、急速に変化する貿易環境とサプライチェーンの変革の中にあっても、イノベーションを尊ぶ企業文化と卓越したサービス、チームの揺るぎないコミットメントに支えられ、この1年間世界の各地の進歩を後押しし続けることができました。」

本レポートでは、フェデックスが2025年度に、グローバル経済に対し合計1,260億ドルの直接的・間接的な経済効果をもたらした事が報告されています。このうち直接的な経済効果は、Dun and Bradstreet Data Cloudに登録されている従業員10万人以上の企業の平均的な直接経済効果の1.6倍に相当します。[1] これは、フェデックスの輸送ネットワークの規模と、サービス向上および業務の最適化への継続的な取り組みを反映するものです。

アジア太平洋地域への影響
フェデックスは40年以上前のアジア太平洋地域での事業開始以降、世界経済における同地域の存在感の高まりを支えるべく、輸送ネットワークの拡大・変革を続けてきました。フェデックスは現在、アジア太平洋地域の43の国と地域で数万人を雇用し、これらの市場と世界各地を結ぶ重要な役割を果たしています。フェデックスは2025年度に、アジア太平洋地域の運送・保管・通信分野の純経済効果において約0.1%の直接的な貢献を果たしました。[2] また、同地域の経済全体に対しては、16億ドルの間接的な経済波及効果をもたらしています。その内訳は、運送・保管・通信分野に5億1,000万ドル、製造分野に約4億8,400万ドルとなっています。[3] これらの直接的・間接的貢献を合わせると、フェデックスがアジア太平洋地域経済にもたらした経済効果は約57億ドルに到達しました。

フェデックスのアジア太平洋地域 マーケティング&カスタマーエクスペリエンス担当上級副社長のサリル・チャリは、次のように述べています。
「アジア太平洋地域は、世界的に見てもダイナミックで多様性に富んだ市場の一つです。世界人口の60%を擁し、グローバル経済の牽引役としてより一層存在感を増しています。[4] この地域におけるフェデックス効果も非常に大きく、今後も継続していくと考えています。当社のお客様は、小規模なEC起業家からグローバルな製造業者まで多岐にわたります。そうしたお客様が、進化するグローバル経済の中で競争力を維持し、成長を続けられるよう、ネットワークと輸送業務の強化に加え、サプライチェーンをよりスマートで迅速、かつ持続可能なものにするデジタルイノベーションへの投資を続けています。」

世界への影響
フェデックスは世界最大級の総合航空貨物輸送会社として、220以上の国と地域にサービスを提供し、5,000以上の施設を有し、50万人以上の従業員を雇用しています。1日あたり約1,700万個の荷物を輸送し、年間2兆ドル相当の貨物を取り扱っています。このネットワーク規模の大きさは、同社のグローバルな経済インパクトの源泉です。

本レポートでは、アジア太平洋地域におけるフェデックスの注目すべき成果として、以下の点が明らかになりました。

  • 貿易: 世界中の企業を結びつけてきた長年の実績、グローバルサプライチェーンに対する深い理解、通関サービスに関する専門知識を活用し、フェデックスは価値を提供するパートナーとして、お客様のサプライチェーンの最適化を支援しています。変化する規制や貿易パターンを継続的に分析することで、ネットワーク全体の輸送能力を調整し、お客様の多様なニーズに応えています。
  • 輸送業務の強化: 2025年度、フェデックスはアジア太平洋地域全体で複数の新規航空路線ルートを導入し、ネットワークを強化しました。東南アジアの貿易の中心となるシンガポールと米国を結ぶ直行往復便に加え、アジア太平洋地域のハブ施設がある広州と、バンガロール、UAE、リエージュ、パリを結ぶ新ルートを開設し、アジア域内およびアジア欧州間のアクセスを一段と高めています。また、中国と米国を結ぶ2つのルート(青島-メンフィス[関西国際空港経由]および厦門-アンカレッジ-メンフィス[仁川経由])の運航頻度を増やしました。さらに、東南アジアの拡大する経済に対応するため、インドネシアのバリ島デンパサールにゲートウェイ施設を開設し、シンガポール経由でより迅速かつ信頼性の高い輸出ルートを提供しています。また、タイの東部経済回廊のレムチャバンに新たな小口貨物・航空貨物施設を開設し、増大する地域需要に対応しています。
  • サプライチェーン: 2024年にフェデックスが契約した10万社のサプライヤーのうち90%は中小企業であり、数十万の雇用創出を下支えしました。加えて、アジア太平洋地域のサプライヤーに対して19億ドルを支出し、その73%が中小企業向けでした。地域全体では、フェデックスのサプライヤーの88%が中小企業であり、起業家とサプライチェーンの強化に対する同社のコミットメントを示しています。
  • インテリジェントイノベーション: フェデックスは、自社の業界内のネットワークと収集データを活用し、デジタル・AIツールとソリューションを開発しています。これにより業務の高度化・自動化を進め、よりスマートで柔軟性の高いサプライチェーンを実現し、輸送プロセスの効率化を図っています。また、通関手続き業務の改善、遅延の削減、そして地域ごとに進化する規制要件への適応を支援する、AIを活用したデジタル通関ソリューションの提供範囲も拡大しました。
  • 中小企業: フェデックスは、中小企業の成長とグローバルなビジネスを支援すべく、さまざまなソリューションやプログラムを提供しています。2025年度には、FedExインポートツールの提供や、アジア太平洋地域全市場の輸入顧客向けの共同出荷ツールなど、国際貿易とグローバルサプライチェーン管理を効率化するデジタルイノベーションの提供を一層推進しました。
  • 持続可能性: フェデックスは2040年までにカーボンニュートラルな輸送業務を実現するという目標のもと、再生可能エネルギーによる施設電力の供給、車両の電動化、代替燃料の活用、航空機の近代化に継続的に投資しています。アジア太平洋地域では、日本、韓国、ニュージーランド、シンガポール、タイで電気自動車の導入を拡大し、マレーシアと日本では充電インフラを増強しました。シンガポールのフェデックス南太平洋地域ハブは2025年1月に太陽光パネルの稼働を開始し、現在では施設全体の総電力需要の半分以上を供給しています。2025年度には、米国における持続可能な航空燃料(SAF)の本格導入の第一弾として、ロサンゼルス国際空港(LAX)向けに1年間で使用する300万ガロン以上のブレンドSAFを確保しました。
  • 社会貢献: フェデックスは、FedEx Cares(フェデックス・ケアズ)を通じて、慈善活動、従業員ボランティア活動、無償輸送サービスを組み合わせながら、世界中のコミュニティの強靭化に取り組んでいます。2025年度は、NGOや非営利団体との連携に対して総額5,550万ドルを拠出しました。また従業員のボランティア活動は8万1,000時間を超え、グローバルネットワークを活用して支援を必要とするコミュニティに災害救援物資の迅速かつ確実な輸送を実現しました。毎年実施されるフェデックス・ケアズ パープルトートキャンペーンでは、800人の従業員が合計1,000時間のボランティア活動に参加し、20の非営利パートナーを通じて3,600キログラムの生活必需品を寄付、1,600人以上の人々を支援しました。また、同社は地域で開催されるフェデックス JAインターナショナル・トレード・チャレンジ プログラムを通じて次世代の起業家を支援しています。

2025年度のFedEx Economic Impact Report(英文)の全文および世界中のコミュニティや地域における「フェデックス効果」の詳細は、こちらをご参照ください。

[1] 「グローバル経済影響レポート(Global Economic Impact Report)」の4ページ目を参照。
[2] 国連貿易開発会議(UNCTAD)の定義による。
[3] UNCTADの定義による 。
[4] 国連人口基金(UNFPA)アジア太平洋地域事務所