Asia Pacific, Middle East & Africa (AMEA)

オンライン販売の鍵は「信頼性」

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~調査にて、アジア太平洋地域の人々は、海外の中小企業からのオンラインでの購入に「信頼性」を重視していることが判明、中小企業が信頼を得るための方法が明らかに~


フェデックス コーポレーションの国際総合航空貨物輸送会社であるフェデラル エクスプレス(フェデックス、本社所在地:東京都千代田区、北太平洋地区担当副社長:氏家 正道)は、国際間の電子商取引「越境eコマース」におけるグローバルな消費者動向調査研究の結果を発表しました。


独立系調査会社のフォレスター社がフェデックスの委託を受けて実施したこの調査では、アジア太平洋地域の人々は、中小企業のウェブサイトから直接商品を購入することに抵抗があることが明らかになりました。アジア太平洋地域の調査回答者の57%が、海外通販に最も望ましくない事業形態は中小規模オンライン小売業者であると回答し*、マルチブランドのオンラインマーケットプレイス、ブランドまたはメーカーのウェブサイト、従来型小売業者のウェブサイトに続く順位となりました。


中小規模オンライン小売業者のウェブサイトからの直接購入に懸念を示したアジア太平洋地域の回答者のうち46%が、販売業者の評判または信頼性を確認することが難しい点がそうした抵抗感の理由であると回答しています。これに比べ、同様の懸念を抱いている人の世界平均はわずか21%です**


この調査は、オーストラリア、中国、香港、日本、シンガポール、韓国など、アジア太平洋地域の17の国と地域で、9,006人のグローバルなオンライン購入者を対象に実施され、2014年9月に完了しました。


フェデラル エクスプレス、アジア太平洋地域社長であるカレン・レディントンは、次のように述べています。「この調査ではいくつかの点から、海外の中小企業のウェブサイトから直接商品を購入する場合、アジア太平洋地域の人々にとっては信頼性が問題になっていることが明らかになりました。他の地域と比較しても、アジア太平洋地域の人々はなじみのない小売業者や海外の小売業者からの購入に対してより慎重です。しかし、この調査によって中小企業には相当の機会があることが判明し、アジア太平洋地域の人々が重視する信頼性を獲得するための方法が提示されています」


調査結果は、アジア太平洋地域の人々が中小企業のウェブサイト利用に対して抱く懸念が、必ずしもすべての海外オンライン購入への意欲を抑制しているわけではないことを示しています。実際に、アジア太平洋地域の人々が海外オンライン購入に費やす費用は平均で年間約350ドルであり、世界平均の年間300ドルを上回っています。アジア太平洋地域の中には、年間平均以上の費用を費やすところもあります。例えば中国本土の回答者の26%は年間1,000ドル以上を費やすと回答しています**


海外から商品を購入する際のオンラインショッピングにおけるグローバルな行動傾向を綿密に分析した結果から、調査では中小企業に対し下記の5つの提言*がなされています。

  1. 中小企業は自社の海外からのトラフィックとビジネスに注目すべきであ

    調査対象の企業の多くは、海外顧客がウェブ検索やオンライン広告を通じて自社を見つけたことによって、意図せずに自社の国際的なビジネスが始まったと報告しています。このようなトラフィックをモニタリングして、将来のビジネス戦略に役立てることができます。

  2. 中小企業は他の業者が商品販売をどのように成功させているかを調査すべきである。

    他の中小企業ウェブサイトの成功要因(物流サービス、購入手続きなど)を調査しましょう。

  3. 中小企業はサービスの拡大/縮小を判断すべきである。

    多くの市場にサービスを提供するのか、あるいはいくつかの主要市場に絞るのかは、販売中の商品が幅広く訴求するものであるかどうかや、ある市場で他の市場よりも簡単に提供できる物流条件の有無で決まる可能性があります。少数の主要市場に絞るのであれば、ウェブサイトの翻訳、インターネット広告、より幅広い支払い方法への対応など、サービスへの投資を増やすとよいでしょう。

  4. 中小企業は最初は限定された地域に重点を置くべきである。

    これにより、中小企業はより少ないリスクで「予備調査」が可能になります。各国には独自の要件と商慣習があります。最初の市場で顧客の期待に応えることができれば、市場を拡大する際に確実に成功させることができます。

  5. 中小企業は適切なリソースを特定すべきである。

    企業の国際戦略と事業形態から、ターゲット市場の顧客にとって重要となるサービスや商品に特に重点を置くことで、販売および物流のリソースのニーズが明らかになります。例えば、返品サービスを提供する企業は、国際返品を円滑かつ効率的に処理できる物流業者が必要となります。

レディントンは次のように述べています。「海外市場に向けたビジネスは今や大企業だけの課題ではありません。海外販売を行う中小企業の数は増え続けています。eコマースの促進はますます中小企業の利益を促進する手段となり、経済の原動力でもあります。この調査結果は、フェデックスなどのサービス業者が自社の中小企業の顧客ニーズに最適なサービスを提供する上で役立ちます。また、各国政府は、eコマース発展のための好ましい環境を確保するという役割を担っています。それは中小企業のためだけでなく、最終的には消費者や国家経済にとっても有益なことなのです」


フェデックスの委託研究によりフォレスター社が作成したソートリーダーシップ報告書「Seizing The Cross-Border Opportunity」の全文は、www.fedex.com/ecommerce(英文)からご覧いただけます。



調査研究について

フォレスター社は、2014年9月に9,006人のグローバルなオンライン消費者を対象としてオンライン調査を実施しました。また、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、コロンビア、フランス、ドイツ、香港、インド、イタリア、日本、メキシコ、プエルトリコ、シンガポール、韓国、英国、米国で越境eコマース事業を展開している中小企業34社にインタビューを実施し、事業を拡大する上で消費者と企業の双方が直面する課題や懸念など、海外通販および受注処理における現状の対応および経験について評価しました。消費者調査の参加者は、過去12カ月以内にインターネット上で物理的商品を自分自身または他者のために注文した18歳以上の人々で構成されています。中小企業のインタビュー回答者には、越境eコマースの開始を決定するに至った要因、受注処理における経験と課題、およびそうした事業の拡大を可能にする要因について質問しました。調査は2014年7月から9月にかけて実施されました。


フェデラル エクスプレスについて

世界最大の総合航空貨物輸送会社であるフェデラル エクスプレス(フェデックス、本社:米国テネシー州)は、迅速かつ高い信頼性の配送サービスを世界220以上の国と地域で提供しています。フェデックスは空路と陸路のグローバルネットワークを活用し、時間厳守が求められる迅速な貨物輸送、また決められた日時の輸送をマネーバックギャランティー付きで行っています※。

※マネーバックギャランティーには所定の諸条件が適用されます。


フェデックス コーポレーションについて

フェデラル エクスプレスの持ち株会社であるフェデックス コーポレーション(本社:米国テネシー州、年商:460億ドル)は各種輸送業務、Eコマースおよびビジネスサービスをグローバル規模で展開しています。同社はフェデックスブランドのもと、各グループ会社のトータルな強みを発揮しながら、統合されたビジネスソリューションを提供しています。フェデックス コーポレーションは、各種調査で「世界で最も賞賛され信頼されている雇用主」に名を連ね、現在30 万名を超える従業員が、安全と高い倫理、基準の順守に重点を置き、お客様のニーズに合ったサービスを提供しています。ホームページアドレスはnews.fedex.com



* Seizing The Cross-Border Opportunity、フェデックス委託よるフォレスター社の研究、2014年12月
** フェデックス委託よるフォレスター社の調査、2014年8月