世界最大の国際総合航空貨物輸送会社フェデラル エクスプレス(フェデックス、アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)はこのほど、「2009年シチズンシップ・レポート」を発行した。本レポートでは、世界各国のお客様や株主、地域社会にとって持続可能なビジネスを展開するという視点で設定した目標に対する、過去1年間の進捗状況を記載している。
フェデックスのアジア太平洋地域社長のディビッド・L・カニングハムJr.は、次のように述べている。「フェデックスは、世界中のあらゆる商品や情報を迅速かつ高い信頼性を持って運ぶ能力だけでなく、持続可能なビジネスを常に追求しているという点において突出しています。当社では環境面での利点を収益につなげるために、技術革新や協業を図るとともに、優れたリーダーシップを発揮することで、世界規模で、かつ地域ごとに長期にわたって実践的な環境保護に取り組んでいます」
2009年シチズンシップ・レポートは2008年に発行した同社初のレポートに続く第2弾で、その主なポイントは以下の通り。
- 2005年時点から現在までの航空機排出量の累積削減率は8.33%‐2020年までに20%削減するという目標に向かって前進
- 2005年以降の集配車両における燃費効率の累積改善率は14.1%‐2020年までに20%改善するという目標を既に半分以上クリア
- 毎時2万5,000メガワットという2008年度の再生可能エネルギー証書(REC)購入目標を達成。太陽光発電システムの継続導入を受け、現在のエネルギー供給能力は3.92メガワットまで上昇
- 施設排出量の追跡プロセスの構築を完了
- 税引き前利益に対する寄付の割合は1.5%と、厳しいビジネス環境にも関わらずこれまでと同レベルの寄付活動を維持
- ボランティアプログラムの企画・運営の仕組みを簡素化したほか、ボランティア活動の管理システムを導入したことで、2009年の「フェデックス・ケアズ・ウィーク」の期間だけでも、38カ国の社員が2万時間以上に及ぶボランティア活動に参加
2009年フェデックス・グローバル・シチズンシップ・レポートの全文(英語版)は、専用ホームページ(csr.fedex.com)、ならびにフェデックス・シチズンシップ・ブログ(blog.fedex.com)からダウンロード可能。日本語版は、http://fedex.com/jp/about/local/servicenews/gc_report.htmlからダウンロード可能。
フェデックスの持続可能性に向けた取り組みについて
フェデックスは責任ある機知に富んだ方法で世界をつなぐこと常としており、現在長期的な目標を掲げている。同社では、2020年までに航空機の排出量と集配車両の燃費効率性の各20%改善、ならびに自社施設における再生可能エネルギーの生成量とREC購入の拡大を目指している。フェデックスは日々の業務における環境負荷を低減するため、一段と持続可能な仕組みでの事業展開、ならびに社員やお客様、ビジネスパートナー、そして関係各所との協力を推し進めることで、これらの高い目標の達成に向けて取り組んでいる。
また、アジア太平洋地域における航空機と集配車両の刷新は、フェデックスの世界的な排出量の削減という目標達成に貢献している。同地域では本年1月以降、新型のボーイング777型フレイターを導入し、上海・香港と米テネシー州メンフィス スーパーハブ間の直行便運航を順次開始した。777型フレイターは、同地域の主力機であるMD-11型機と比べ18%排気量を削減できる。
集配車両では、先ごろ香港でハイブリッドトラックを2台導入した。この新型トラックは一般的なディーゼル車※1に比べて、燃費効率を平均72%改善しており、平均30%の排ガス削減が可能。今回の環境対応車両の導入は、日本で運行中のハイブリッドトラック6台と圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするトラック8台に続く措置である。
フェデックスは、世界で最大かつ最も持続可能な組織をリストアップしたダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックスに選定されているほか、『ニューズウィーク』誌の2009年度「最も環境に配慮した企業500社」調査で93位にランクインするなど、その持続可能性に向けた取り組みは高く評価されている。
※1 フェデックスが運行中のメルセデスベンツ、いすゞ、トヨタ製ディーゼル車との比較