シンガポール、2025年6月4日—フェデラル エクスプレス コーポレーション(米国:以下、フェデックス)は、中国・広州白雲国際空港(CAN)および日本・関西国際空港(KIX)における同社のハブ施設が、「CEIV Pharma認証」を取得したことを発表します。これは、医薬品物流における品質とコンプライアンスに対するフェデックスの継続的な取り組みを象徴する重要な節目です。
国際航空運送協会(IATA)が認定する、Center of Excellence for Independent Validators (CEIV) Pharmaは、医薬品やワクチンなどの時間・温度に敏感なヘルスケア製品の航空輸送と取り扱いにおいて、最高水準の品質を保証するものです。本認証は、フェデックスの品質管理体制の強みと、複雑化・高度化する医薬品業界の厳格な要件に準拠したエンド・ツー・エンドの物流サービスを提供する専門性を証明するものです。
フェデックスのアジア太平洋地域社長であるカワール・プリットは、以下のように述べています。
「ヘルスケア業界のイノベーションには、よりスマートで迅速かつ強靭なサプライチェーンが求められます。アジア太平洋地域は、臨床試験やバイオ医薬品製造のグローバル拠点として急速に台頭しており、安全性と規制への適合を確保し、テクノロジーを活用した物流へのニーズはこれまで以上に高まっています。当社は、インテリジェントなコールドチェーンソリューションの提供における実績と専門性を活かし、製品の品質維持、規制遵守、そして安心感をお客様に届けます。グローバルネットワークにAIを活用した物流技術やリアルタイムモニタリングを組み合わせることで、フェデックスはライフサイエンス企業がスピード、スケール、信頼性を確保しながら次世代の医療イノベーションを推進できるよう支援しています。」
アジア太平洋地域の医薬品物流市場は、2025年の1,630億米ドルから2030年には2,250億米ドルへと成長し[1]、年平均成長率(CAGR)は6.68%に達すると見込まれています。また、同地域は世界の臨床試験の約50%を占めており[2]、グローバルな医薬品研究開発において極めて重要な役割を担っています。医療・製薬業界のお客様にとっては、製品の有効性を確保するために温度の一貫性が保たれたクローズドループ型の温度管理サービスが不可欠です。
フェデックスは、長年にわたる医療物流の実績を活かし、臨床試験ソリューション、生物製剤、ワクチンなど、幅広い輸送ニーズに向けカスタマイズしたサービスを提供しています。これらは、堅牢な国際エクスプレス輸送ネットワーク、カスタマイズ可能で輸送時間に制限のある物品向けの特別輸送サービス(SpS)、そして韓国の仁川、シンガポール、東京、インドのムンバイ、米国のメンフィス、オランダのフェルドホーフェンに構えるグローバルなライフサイエンスセンターによって支えられています。さらに、フェデックスは世界130か所以上にコールドチェーン施設を有しており、国内外のネットワークにおいて一貫した温度管理体制を確保しています。
今回の広州白雲国際空港(CAN)および関西国際空港(KIX)でのCEIV Pharma認証取得は、フェデックスがグローバルにCEIV準拠のインフラ整備を進める戦略の一環です。2025年5月時点で、欧州や米州の主要拠点を含む世界19か所のフェデックス施設が、CEIV Pharma品質基準に基づくオペレーションを行っており、グローバルなヘルスケア・医薬品業界における信頼できる物流パートナーとしての地位をさらに強化していきます。
[1] アジア太平洋地域の医薬品物流市場規模・シェア分析 - 成長動向と予測(2025年~2030年)|モルドール・インテリジェンス
[2] APACが世界の臨床試験の50%を牽引:GlobalData最新レポートより|ノボテックCRO (novotech-cro.com)