Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、香港発欧米向け新規2路線を就航

press10-10.jpg

世界最大の国際総合航空貨物輸送会社であるフェデラル エクスプレス(アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)は、香港-メンフィス スーパーハブ(米テネシー州メンフィス)間の直行便と、香港-シャルル・ド・ゴール ハブ(仏パリ)間の直行便2路線を新たに開設し、業界最高のサービスを提供する事を発表した。

米国向け荷物で業界最高のサービス
今回開設する香港-メンフィス直行便路線に、長距離航続性能を誇る777型フレイターを投入することで、フェデックスのインターナショナル・プライオリティ(IP)サービスおよびインターナショナル・エコノミー(IE)サービスを利用して香港から米国東海岸向けに貨物を発送する場合、電話による集荷依頼の締切時間が午後6時18分※1となり、従来より2時間延長される。この集荷締切時間の延長により、香港から米国東西両海岸(カナダ、中南米地域を含む)向けのエクスプレスサービスにおいて、フェデックスの集荷締切時間が競合他社と比較して最も遅い時間帯となる。

欧州向けサービスの利便性をさらに強化
香港-シャルル・ド・ゴール直行便路線の開設に伴い、香港からオーストリア、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、英国、ハンガリー、アイルランド、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイスを含む欧州市場へは、翌営業日配送が可能となる。また、IPサービスを利用した場合※2、貨物の配達所要日数は
1日短縮される。

お客様のビジネス成長をサポート
フェデックスのアジア太平洋地域社長のディビッド・L・カニングハム Jr.は、次のように述べている。「フェデックスは、香港およびアジア太平洋地域の企業が世界的な景気後退を脱しつつある今、米国および欧州市場へのより優れた接続性と機会をお客様に提供することに注力しています。今回の2つのサービス拡充は、当社のネットワークの接続性とオペレーションを強化し、フェデックスの長期にわたる成長を下支えするものとなります。米国向け貨物の集荷締切時間延長と欧州への翌営業日配送サービスを推進することで、香港のお客様に競争力のあるサービスを提供し、ビジネスの成長と発展に向けたお客様のニーズに対応して参ります」

香港経済は、今年4~5%の成長が期待されている※3。また、米国経済の昨年の段階的な景気回復に伴い、米国と香港間の貿易額は2009年に549億米ドルに達したほか※4、香港にとって第2位の巨大輸出市場であるEUとの貿易額も、2009年には395億米ドルに達している。EUにおいても、2009年下半期にはGDPの対前年四半期比での成長が見られた※5。さらに、アジアと欧州間の航空貨物市場は、今後20年間にわたり年平均6.5%の成長が続くと見込まれている※6

なお、フェデックスは今年1月初めにも、中国の顧客需要の増大に応え、上海-メンフィス間に同社初の777型フレイターの直行便を就航させている。

ボーイング777型フレイターについて
世界最大の双発貨物機であるボーイング777型フレイターは、フェデックスの一般的な運航条件下において、現在同社の長距離路線向け主要航空機であるMD-11型フレイターと比較すると、貨物搭載量は1万4,000ポンド(約6.35トン)増大、航続距離は約2,100マイル(約3,379キロメートル)延長される。また、顧客に対するサービス向上に加え、777型フレイターは最新鋭のエンジンテクノロジーの採用により排気量を18%削減するなど、環境面でも大きな優位性をもたらす。同機への投資は、2020年までに航空機のCO2排出量を20%削減するという目標※7をフェデックスが達成するための重要な措置の一環でもある。

なお、フェデックスは777型フレイターを受領した初の米系国際航空貨物輸送会社であり、現時点における同モデルの最多発注航空会社である。現在、合計4機の777型フレイターをアジア-米国路線で運航しており、2014年度末までに合計15機の777型フレイターを保有する予定である。また、追加発注した15機の777型フレイターを2014~2019年度に受領する予定であるほか、15機のオプションを有している。

※1 月~金曜日の電話での依頼による集荷締切時間
※2 ドイツ、英国、イタリア向けの申告額22ユーロ以上の出荷を除く
※3 2009年香港エコノミーレポート(2010年2月24日発表)
※4 香港統計局
※5 EC統計局(2009年)
※6 2008年/2009年ボーイング社世界航空貨物市場予測
※7 有効トンマイル(ATM)ベースで1ポンド当たりのCO2排出量。ATMとは、1トンの貨物を1マイル輸送するのに必要な能力と定義される