Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、中国最大の営業所を拡充

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世界最大の国際総合航空貨物輸送会社フェデラル エクスプレス(フェデックス、アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)はこのほど、中国市場における輸送ネットワークおよび貨物取扱施設に対する投資を拡大した。これは、ボーイング777型フレイターによる上海とメンフィス スーパーハブ(米テネシー州メンフィス)間の初の直行便運航に続く措置である。

フェデックスは高まる顧客ニーズに対応するため、先ごろ国際航空貨物を取り扱う中国最大の営業所を拡充した。上海市長寧区遂寧路沿いにある同営業所は、新設の上海虹橋総合交通ハブエリア内にあり、長寧区・青浦区・松江区、ならびに閔行区の一部地域で国際航空貨物の集配業務を展開している。

この営業所は2階建てで、1階は貨物を取り扱うオペレーションエリアと上屋エリアで構成され、最新鋭の輸出入貨物用の仕分けシステムが設置されている。2階はオフィスエリアと上海の全貨物の集配を統括するディスパッチセンターとなっている。

同営業所の床面積は新たに4,200平方メートル以上にまで拡大され、それに伴いオペレーションエリアは約800平方メートル、仕分け用ベルトは約30メートル拡張された。現在の社員数は約180名で、1時間当たりの貨物仕分能力は最大2,800個にまで向上している。また同営業所は将来的な貨物需要の増加に合わせてさらに拡張できる仕様となっている。

フェデックス中国のインターナショナル サービス、オペレーションズ担当マネージング ディレクターのオードリー・チョンは、「中国東部の中心都市である上海は、フェデックスの中国戦略上の重要拠点です。今回拡充した遂寧路営業所は中国最大の営業所として、上海および中国東部の事業成長をサポートしていきます。また貨物の取扱施設とネットワークの強化はお客様に対するサービスの迅速化および信頼性の向上につながります」と述べている。

中国東部最大級の経済都市である上海の2010年上半期の輸出入総額は、前年同期比39.5%増の3,155億8千万米ドル。内訳は、輸出額が同33.5%増の1,920億5千万米ドル、輸入額が同49.8%増の1,235億3千万米ドルで、輸出入ともに2008年の水準まで回復している※1

上海の輸出入量の伸びによる恩恵を享受してきたフェデックスは、貨物量の増大に応えるため、同社の取扱施設とネットワークを継続的に改善・強化してきた。今回の遂寧路営業所の拡充で、貨物を取り扱うスペースが拡大し、その取扱能力も高まるため、貨物の輸出入量の急激な伸びにも対応可能となる。

フェデックスは2010年1月、上海に初の777型フレイターを就航させ、現在同都市とメンフィスにある同社のスーパーハブ間で直行便を運航している。この直行便の就航に伴い、上海・蘇州・昆山の一部の地域では2時間の集荷締切時間の延長※2を実現した。また新しい777型フレイターの就航以来、米国向けの輸出貨物量は増大してきている。

遂寧路営業所の設立は2005年。フェデックスは現在、上海において、浦東国際空港内に国際航空貨物用ゲートウェイを1カ所、国際航空貨物用営業所を4カ所、中国国内貨物用ディストリビューションセンターを1カ所、中国国内貨物用営業所を2カ所展開している。

※1 出典:上海税関統計
※2 上海・蘇州・昆山の一部営業所で対応/申告価額が5,000人民元以下の貨物が対象