Asia Pacific (Japanese)

フェデックス 「2010年インターナショナル・トレード・チャレンジ」入賞者を発表 タイの代表チームが最優秀賞を受賞

世界最大の国際総合航空貨物輸送会社フェデラル エクスプレス(フェデックス、アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)と若者の社会適応力を育成する経済教育団体ジュニア・アチーブメントは25日に開催された国際大会で、「2010年フェデックス/ジュニア・アチーブメント、インターナショナル・トレード・チャレンジ」(日本語副題:「英語でチャレンジ!ビジネスアイデアコンテスト」)の優勝チームを発表した。同プログラムはアジア太平洋地域の若い世代に起業家精神を育成することを目的にしており、今年はタイ代表の高校生ペアが3日間にわたる国際大会を勝ち抜き、最優秀賞を獲得した。

本年度の国際大会の課題は、ブブゼラを南アフリカに輸出するための市場参入戦略の策定。優勝したアンチサ・ポンマナル (Anchisa Pongmanaruth) とナタリ・クラブアンタ(Natharee Krabuantat)のチームは本課題に対して革新的で優れた事業構想を立案し、香港・日本・韓国・マレーシア・ニュージーランド・シンガポール・フィリピン・タイの代表23チームに競り勝った。

優勝したタイのチームは環境に優しいブブセラ「ブブセイカ」を提案した。この竹素材でできた「ブブセイカ」は、様々な音色を奏でることができ、自由な音量調節が可能なものだ。この商品は、南アフリカの観光客やスポーツファンをターゲットとしている。第2位のマレーシアチームのシルヴィノシニ・シルヴェンガダー(Thiruvinothini Thiruvenggadarr) とソフィー・A・ガニ(Sofea A. Ghani)は、南アフリカの観光客向けに「ブブセラトラベルキット」を考案した。ドイツ語で冒険を意味する「アボンツール」と名づけられたこの商品は、楽器としてだけではなく望遠鏡としても利用できる。第3位のフィリピンのジェルメイン・コウ(Germaine Kaw)とシャルメイン・ヤップ(Sharmaine Yap)のチームは、MP4プレーヤー(携帯音楽プレーヤー)型ブブセラ案を発表した。

フェデックスと、若者の社会適応力を育成する世界最大の団体である米ジュニア・アチーブメント ワールドワイドが共催する「フェデックス/ジュニア・アチーブメント、インターナショナル・トレード・チャレンジ」は2007年に開始され、フェデックスは同プログラムに対し、アジア太平洋地域の主要市場などにおいて4年間で120万米ドルの助成金を付与している。

フェデックスのアジア太平洋地域社長であるディビッド・L・カニングハムJr.は、「フェデックスでは、起業家精神とビジネスは経済成長の重要な動力であると考えています。『インターナショナル・トレード・チャレンジ』は、若者の起業家精神を育み、彼らにビジネス知識や応用可能な基本スキルを身につけてもらうことで、次世代の起業家を育成することを目的としたフェデックスの取り組みの1つです」と述べている。

本年度は、香港・日本・韓国・マレーシア・ニュージーランド・シンガポール・フィリピン・タイの8カ国の予選を勝ち抜いた16歳~19歳の学生46名が、各国代表としてシンガポールの国際大会に集まった。日本からは、7月に開催された国内予選を勝ち抜いた京都市立西京高等学校(矢野玲美さん、前田里奈さん)、私立玉川学園高等部(大倉由莉さん、佐竹渚さん)、私立湘南白百合学園高等学校(川上緑さん、河原綾音さん)の3チ-ムが参加し、英語で市場参入戦略をプレゼンテーションし、起業家精神を存分に発揮した。

国際大会の審査員は成功を収めている起業家や一流のビジネスリーダーが務め、参加チームの「ビジネスセンス」「事業コンセプト」「プレゼンテーション能力」を評価、ビジネス参入戦略を策定・遂行するにあたっての完成度や独創性、専門性を採点した。

フェデックスのシンガポール担当マネージング・ディレクターのクリフトン・チュアは、「各チームが発表した市場参入戦略のレベルの高さにとても感心しました。国際大会に参加したすべてのチームが素晴らしい独創性と創造性、チームワーク、そしてコミュニケーション能力を発揮されました。ここに集まった学生が将来社会人になってビジネスの世界で課題に直面したときに、今回の経験が役に立ってくれればと思います」とコメントしている。

ジュニア・アチーブメント ワールドワイドの社長兼最高経営責任者(CEO)であるショーン・C・ラッシュは、「国際大会に集まった学生は、次世代のビジネスリーダーが自分の組織の問題解決や価値創造に向けて、どのように協力し合うべきかを的確に示してくれています。ジュニア・アチーブメント ワールドワイドがフェデックスと連携して、学生に、起業家的な考えや行動を実践できる『インターナショナル・トレード・チャレンジ』のような経験を積める場を提供できることを大変光栄に思います」と述べている。

今年で4回目となった「2010年フェデックス/ジュニア・アチーブメント、インターナショナル・トレード・チャレンジ」では、アジア太平洋地域の4,300名を超える学生に国際ビジネスを実体験する機会を提供することで、彼らが製品の輸送・プロモーション・販売に関する知識を高めるとともに、競争力やチームワーク、リスク対応力を強化し、自信を身につける機会を提供した。なお同プログラムの実施にあたっては、フェデックスのボランティア社員が学生のアドバイザーとなったほか、国際ビジネスの仕組みの理解や計画立案において学生をサポートした。