Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、第1四半期の利益拡大

フェデックス コーポレーション(フェデックス、本社:米テネシー州メンフィス、会長、社長兼CEO:フレデリックW.スミス)は、2008年度第1四半期(2007年 6月1日~2007年8月31日)決算において、前年同期に1.53ドルであった希薄化後の1株あたり利益が1.58ドルとなったことを発表した。


「米国経済の停滞という背景にもかかわらず、フェデックスは増収増益を実現しました。」と、フェデックス コーポレーション会長、社長兼CEOのフレデリック W. スミスは述べている。「米国以外では経済は比較的堅調であり、当社の国際エクスプレス事業の成長に貢献しました。フェデックスは、主要成長市場への投資と 世界的なネットワークの強化と拡大という戦略に基づく長期的な利益を得ることができると、引き続き確信しています。」


第1四半期の連結決算

フェデックス コーポレーションの第1四半期の連結決算は以下の通り。


  • 売上高92億ドル。前年同期の85億5,000万ドルより8%増加。
  • 営業利益8億1,400万ドル。前年同期の7億8,400万ドルより4%増加。
  • 営業利益率は前年同期の9.2%から8.8%に低下。
  • 純利益4億9,400万ドル。前年同期の4億7,500万ドルより4%増加。


フェデックス エクスプレスおよびフェデックス グラウンドの営業利益率は改善したが、フェデックス フレイトの営業利益率の低下(前年比)や、取扱能力の拡大、サービスクオリティの改善、および生産性向上のためのネットワーク投資により、全体的な営業利益率は低下した。


1日あたりの平均取扱貨物量の合計を見ると、フェデックス エクスプレスおよびフェデックス グラウンドについては、陸上輸送および国際エクスプレスの成長により、前年同期比で5%増加した。米国外同一国内貨物の成長は、主として近年の国際的な買収活動によるものである。


今後の展望

フェデックスは、希薄化後1株あたり利益が第2四半期には1.60から1.75ドルになると予想している(前年同期は1.64ドル)。昨年第2四半期の実 績には、新採用パイロットへの前払費用による影響(希薄化後1株あたり0.25ドル)が含まれているが、燃料による実際的影響の時期ずれやハリケーン・カ トリーナの保険金収入によってほぼ相殺されている。通年利益は6.70ドルから7.10ドルになると予想している。設備投資予想額は35億ドルであり、う ち約70%が成長を目標としたものである。しかしながら、経営陣は設備投資のタイミングを検討しており、結果として通年の支出額が減少する可能性がある。


「米国経済は緩やかなペースで成長していますが、最近の金融市場の不安定な状況と高額のエネルギーコストにより、短期的な経済の見通しはますます不 確かなものとなっています。また、住宅セクターの低迷も続いています。」と、フェデックス コーポレーションのエグゼクティブ バイスプレジデント兼CFOのアラン B グラフ ジュニアは述べている。「予想よりも低調な経済環境の結果、特に、それが小口トラック輸送にもたらした影響によって、我が社は通年の利益予想を4%下方修 正しました。」


財務報告上の変更

戦略とリソースのよりよい調整と活用をめざし、フェデックス キンコーズはフェデックス サービスに統合され、フェデックス サービスが営業、マーケティング、顧客対応情報技術に関する総合的な責任を負うことになった。フェデックス サービスの一員となることにより、フェデックス キンコーズは顧客にとっての価値を拡大し続けるために、フェデックス サービスのリソースと専門知識をフルに活用することができる。フェデックス サービスは、輸送とビジネスサービスの一体化をめざし、フェデックス キンコーズの小売ネットワークを活用した売上増加を推進するフェデックスの能力を拡大するために、営業、マーケティング、IT、事務部門の相乗効果を追求 していく。


この組織変更により、フェデックス コーポレーションの財務報告対象セグメントは、既存の3つの輸送部門と新規のフェデックス サービス部門によって構成されることになる。新規部門に含まれるのは、フェデックス サービス、フェデックス キンコーズ、フェデックス グローバルサプライチェーンサービス、フェデックス カスタマーインフォメーションサービスである。フェデックス サービス部門の営業純費用は、フェデックス サービスがサポートする輸送部門の費用として配賦される。


また、今四半期より、フェデックスは営業統計に関する開示事項を拡大する。フェデックス エクスプレスは米国外同一国内貨物の取扱貨物量とイールドに関する情報の開示を始める。これらは、発送元と発送先がともに米国外の同一国であり、英国、カ ナダ、中国、インドでサービスが展開されている。また、フェデックス グラウンドは、フェデックス スマートポストの貨物取扱量とイールド情報の開示を始める。フェデックス スマートポストは、最終送達先については米国郵政公社のサービスを利用した、企業から個人向けの、送達期限に比較的ゆとりのある軽量送付物の集配に特化し たビジネスである。


フェデックス エクスプレス

フェデックス エクスプレスの第1四半期の会計は以下の通り。


  • 売上高58億9,000万ドル。前年同期の56億4,000万ドルより4%増加。
  • 営業利益5億1,900万ドル。前年同期の4億7,500万ドルより9%増加。
  • 営業利益率は前年同期の8.4%から8.8%に拡大。


FedEx International Priority(以下、IP)の第1四半期の売上は9%伸び、貨物1個あたりの売上は3%拡大した。これは主に、為替レートによる好影響と貨物1個あた りの平均重量の増加が、燃油サーチャージの下落によって一部相殺された結果による。IPの1日あたりの平均取扱貨物量は6%伸びている。 米国の国内取扱貨物量と売上は、米国経済の不振による継続的な影響、燃油サーチャージの低下、利益率の低い商品への顧客のシフトにより1%低下した。米国 外同一国内貨物の取扱貨物量と売上の増加は、近年の国際的な買収活動によるものである。


営業利益および営業利益率は、中国国内のエクスプレスサービスに対する投資の継続が今四半期の結果にマイナスの影響を与えたものの、国際事業の売上増加と効果的なコスト削減によって改善している。


フェデックス グラウンド

フェデックス グラウンドの第1四半期の会計は以下の通り。


  • 売上高16億2,000万ドル。前年同期の14億2,000万ドルより14%増加。
  • 営業利益1億9,000万ドル。前年同期の1億5,900万ドルより19%増加。
  • 営業利益率は前年同期の11.2%から11.7%に低下。


フェデックス グラウンドの第1四半期の1日あたりの平均取扱貨物量は、企業との取引拡大に伴うフェデックス ホームデリバリーサービスの継続的な成長を理由として、前年同期比で10%伸びた。イールドは主に、容積重量チャージを含む料金値上げと特別サービスの売 上の増加によって4%改善された。


営業利益率は、売上の成長、生産性の改善、有効なコストコントロール(取扱能力の拡大を目的とした投資と法的費用の増加で一部相殺)の結果、上昇した。


独立契約業者ネットワークの強化に向けた継続的な取り組みの一環として、フェデックス グラウンドは、ルート拡大による事業の成長をめざす15,000件の契約業者のうち、一定数に対する補助金の引き上げを実施する新たな全国的なプログラム に投資している。また同社は、現在カリフォルニアで見られる不安定な規制・法的環境に対応するため、カリフォルニアに基盤を置く単一ルート業者に、複数 ルート事業への転換またはルートの売却といったビジネスの転換を奨励する特別報奨金を提供している。カリフォルニアの複数ルートビジネスのオーナーは、獲 得可能なルートの取得による事業拡大のために、新たなインセンティブを手にしているのである。米国全体およびカリフォルニアのプログラム費用はそれほど多 額にはならないと予想されている。


フェデックス フレイト

フェデックス フレイトの第1四半期の会計は以下の通り。


  • 売上高10億2,300万ドル。前年同期の10億1,000万ドルより22%増加。
  • 営業利益1億500万ドル。前年同期の1億5,000万ドルより30%増加。
  • 営業利益率は前年同期の14.8%から8.5%に低下


小口トラック輸送(LTL)の取扱貨物量は、Watkins(現在はFedEx National LTLに社名変更)の買収による増加分がフェデックス フレイト リージョナルの1日あたり平均取扱貨物量の減少によって一部相殺された結果、前年比で13%増加した。フェデックス フレイトの地域間サービスは、米国経済の低迷による需要の減少によりわずかに減少している。フェデックス フレイトは、2007年7月23日より地域間標準LTL燃油サーチャージを25%引き下げ、一方でフェデックス ナショナル LTLもフェデックス フレイトと同等のレベルに標準LTL燃油サーチャージを改訂している。燃油サーチャージの減額にもかかわらず、LTLのイールドはフェデックス ナショナルのLTL長距離貨物からのイールドの向上を反映して、前年同期と比べて8%増となった。


第1四半期の営業利益率は、フェデックス ナショナル LTLの営業損失と地域間サービスの営業利益率の成長縮小(前年比)により(燃油サーチャージの引き下げによる影響を含む)低下した。LTL燃油サー チャージの引き下げは本年度の終わりに欠けて売上と利益にマイナスの影響を及ぼすと予想されるものの、長期的にはフェデックス フレイトの競争力強化と貨物量増加につながることが期待されている。


フェデックス サービス

フェデックス キンコーズおよびフェデックス グローバル サプライチェーン サービス事業から構成されるフェデックス サービスの売上は前年と同水準であった。フェデックス キンコーズではコピー製品の売上が低下し、梱包出荷受付料の増加分と新規センター開店からの売上発生額を上回った。


フェデックス キンコーズは、地元企業のバックオフィス、そして出張中のビジネスマンのリモートオフィスとなるという企業目的をサポートするため、新規拠点の開設、コア サービスの改善、統合デジタルドキュメントサービス・ネットワークの拡大を目指した多年度計画への投資を続けている。第1四半期には90センターを開設し ている。


フェデックス コーポレーションについて

年間360億ドルの売上をもつ持ち株会社であるフェデックス コーポレーションは各種輸送業務、Eコマースおよびビジネスサービスをグローバル規模で展開している。同社はフェデックスブランドのもと、各グループ会社 のトータルな強みを発揮しながら、統合されたビジネスソリューションを提供する。常に世界で最も賞賛され信頼されている雇用主にランクインしている同社に は、28万名を超える従業員が在籍している。ホームページアドレスはfedex.com/newsroom.


営業に関する詳細情報・データは、年次報告書、Form 10-K、Form 10-Qおよび2008年度統計帳簿の第1四半期に掲載されている。これらの資料および9月20日午前8時30分(米国東部夏時間)の会計報告に関する電 話会議のウェブキャストは、フェデックスのウェブサイト(http://www.fedex.com/us/investorrelations)でダウンロード可能である。電話会議のウェブキャストは、会議終了後にアップロードされる。


この報道資料には、将来の出来事および財務成績に関する経営管理の視点による記述など、見通し情報とみなされる情報も含まれている。このような見通 し情報で記述あるいは隠喩された過去の実績または未来の成果には、実際の結果と物質的な差異が生じる原因となるリスク、不確実性およびその他の要素が含ま れている。また、潜在的なリスクと不確実性にはグローバル市場における米国経済の状況、米国および海外政府による新規制の導入、テロ行為または国際紛争に よる影響、当社の業務の効率化に関する能力、買収した事業の統合および活用、 燃料価格および為替レートの変動、当社の取扱量の変化に対する調整能力、およびフェデックス コーポレーションとその子会社の発表資料と米国の証券取引委員会への申告書に含まれるその他の要因による当社の業務に対する影響なども含まれている。