Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、上海に国際物流ハブを新設することで合意

世界最大の国際総合航空貨物輸送会社フェデラル エクスプレス(フェデックス、アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)は10月25日、中国にフェデックス上海国際エクスプレス・カーゴハブを新設することで上海空港集団有限公司(SAA)と合意しました。1億米ドル以上を投じて建設される当施設は、アジア太平洋地域のお客様に米国および欧州へのより高い接続性を提供し、こうした重要な路線での国際貿易拡大をサポートすることになります。

134,000平方メートルの規模を誇る新施設は、2017年初頭に完成予定です。戦略的な狙いから、貨物と郵便物の総取扱量が3年連続(2009-2011年)で中国トップ※1である上海浦東国際空港(空港コード:PVG)に新設されます。この施設では、書類と小包を1時間あたり最大36,000個処理することが可能となる予定で、将来的な規模拡張にも20年以上にわたって対応できるものとなります。

アジア太平洋地域社長のディビッド・L・カニングハムJr.は次のように述べています。「当社は既にアジア太平洋地区ハブを広州に設置しており、新たにできるハブは中国をターゲットとした長期的なコミットメントを高めることになります。新施設によって、域内における当社のオペレーションを強化し、フェデックスのお客様に、より信頼性に優れた域内・国際貿易の機会を提供できるようになります。上海発着便は現在、週68便運航しており、上海から米国メンフィスのワールド・ハブおよび欧州各地のハブへの直行便であるボーイング777型フレイター(777F)がお客様のビジネスに役立っています。新施設ができれば、米国および欧州への接続性をさらに強化することができ、お客様へのサービス向上を実現することができます」

フェデックス上海国際エクスプレス・カーゴハブは完成すると、書類と小包を1時間あたり最大36,000個取り扱うことが可能な仕分けシステムと合計59基のトラック・ドックを備えた施設となります。さらに中国入国管理局と上海税関による貨物通関手続きを施設内で効率的に行えるようになります。ハブ内にはフェデックスの機材の保守作業に使うGSE(地上支援装置)用の施設およびULD(単位搭載用具)の足場用エリアも設けられます。

上海浦東国際空港は2015年までに世界一の航空貨物ハブになると予想され、貨物処理能力は2020年までに年間500万トンに達する見込み※2です。同空港がある上海は、8%超のGDP成長率を過去3年連続(2009-2011年)で記録※3しています。また、上海の対外貿易量は、2010年に32.8%、2011年には18.6%といずれも前年比で大きく増加※4しました。

フェデックスはお客様へのさらなるサービス向上のためにネットワークの強化に投資し、アジア太平洋地域で群を抜いた接続性と配送サービスを提供できるよう取り組んでいます。最近では、中国の広州および上海から欧州への777F導入路線を追加することを発表しました。777Fは現在、アジア太平洋地域と米国、欧州を結ぶ7路線で導入されています。また、フェデックスは欧州からアジア向けの「フェデックス・インターナショナル・エコノミー(IE)」サービスを拡大し、その仕向地を11カ所、追加しました。

※1  中国民用航空局
※2  浦東新区政府
※3  上海市統計局
※4  上海市統計局