Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、アジア-欧州間における翌営業日配送エクスプレスサービスを強化

世界最大の国際総合航空貨物輸送会社であるフェデラル エクスプレス(アジア太平洋地域社長:ディビッド・L・カニングハムJr.)は10月14日、アジア-欧州間における翌営業日配送エクスプレスサービスを強化すると発表した。対象となるのは、フェデックス・インターナショナル・プライオリティ(IP)サービスを利用して月曜日から木曜日に中国、香港、シンガポールから発送されるフランクフルト、ケルン、パリ向けの貨物で、配達日数が短縮され、翌営業日には仕向地に到着する。

なお、今回のサービス強化は、欧州最大の経済大国ドイツが2009年第2四半期に年率1.3%の経済成長率を達成、欧州第2位の経済大国フランスも年率1.4%の経済成長率を見込んでいる1ことから決定したものである。

フェデックスのディビッド・L・カニングハムJr. アジア太平洋地域社長は次のように述べている。「過去10年にわたり、アジア企業は欧州を主要な輸出先とし、アジア地域の経済成長を牽引してきました。欧州の景気回復に伴い、アジア諸国とりわけ中国への輸出需要も拡大するでしょう。当社はアジア-欧州路線を重要視しており、本日より翌営業日配送を開始するのも、アジアの企業に欧州市場へのより効率的なアクセスをすることで、新たなビジネスチャンスを提供したいという意欲の表れです」

現在、中国と欧州は世界最大の貿易網を構築しており、中国の欧州向け輸出は2008年に6.5%も増大している。シンガポールも近年欧州との貿易を拡大、同国最大の貿易国になったと発表している2。さらに欧州は、2008年に香港の総輸出高の50%以上を占めた香港最大の輸出産業である電子製品分野において、世界第2の輸出市場でもある3

アジアと欧州とのネットワークはアジア地域の企業にとってきわめて重要であり、今後20年間においてアジア-欧州間の航空貨物輸送市場は年平均6.5%のペースで成長し続けると予想されている4

フェデックスはこれまで、2005年3月に業界初となる中国-欧州間直行便を導入、2005年9月にインド-中国間に翌営業日配送サービスを提供し欧州-アジア間の輸送力を倍増するなど、アジア-欧州間のサービス強化に継続的に取り組んでいる。また、ユーロ・ワン・ネットワークを通じてアジアの企業により優れたサービスとアクセスを提供するという長期的な取り組みの一環として、2009年2月に広州の新アジア太平洋地区ハブの稼動を開始している。

1 JPモルガン経済調査レポート、2009年8月
2 シンガポール国際企業庁、2009年7月
3 香港貿易発展局、2009年6月
4 ボーイング社世界航空貨物予想2008~2009年