Asia Pacific (Japanese)

フェデックス、ジャイアントパンダ2頭を中国からフランスに輸送

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世界最大級の国際総合航空貨物輸送会社フェデラル エクスプレス(フェデックス、本社所在地:東京都千代田区、北太平洋地区副社長:氏家 正道)はこのほど、歓歓(ホワンホワン)と圓仔(ユアンザイ)の2頭のジャイアントパンダ(ともに3歳)が中国の成都大熊猫繁育研究基地から仏パリのシャルル・ド・ゴール国際空港に無事に到着したことを発表しました。

パリの動物園「ZooParc de Beauval(ゾオ・パフク・デゥ・ボヴァル)」の協力のもと、2頭の中国大使を載せたボーイング777型フレイターの特別チャーター機「フェデックス・パンダ・エクスプレス」は、1月15日(日)現地時間正午(日本時間同20:00)にパリに到着しました。フランスでジャイアントパンダが飼育されるは10年ぶりのことです。

2頭のVIP(Very Important Pandas)は、ノンストップの専用チャーター便内でそれぞれ特別にしつらえたコンテナ内で眠ったり、笹を食べたりしながら快適な空の旅を送りました。フライトには中国の獣医兼飼育係とZooParc de Beauvalの責任者が同乗し、2頭を細心の注意を払って見守りました。

フェデックスのアジア太平洋地域社長であるディビッド・L・カニングハムJr.は「フェデックスは今回のような特殊な『貨物』を運んだ数多くの経験を有しています。当社の中国-フランス間の多彩な貨物輸送経験とボーイング777型フレイターによって、歓歓と圓仔に極めてスピーディで快適なパリへの空の旅を提供することができました」と述べています。

フェデックスは今回、希少なパンダの安全確保のための専門チームを含む輸送サポートを提供しました。2頭のパンダは、シロサイやペンギンなど世界有数の希少貨物の輸送経験を誇るベテランのパイロット3名(ポール・カッセル、トム・ジェンキンス、ジョン・ハント)が操縦するフライトで安全に輸送されました。

機長を務めたポール・カッセルは「歓歓と圓仔を載せた機体を操縦し、2頭の新天地となるフランスに送り届ける貴重な瞬間に立ち会える名誉に預かることができ大変光栄です。ひとつとして同じフライトはありませんが、中でもこのような希少動物を運ぶフライトは常に私たち全員にとって大変やりがいのあるひと際特別なものです」と語りました。

シャルル・ド・ゴール国際空港に到着後、2頭のパンダはフェデックスの車両に載せられ、新たな家となるZooParc de Beauvalまで運ばれました。スムーズな運搬のために輸送には仏当局も帯同しました。動物園に到着した歓歓と圓仔は新たに設けられた立派な中国エリア内にある特別仕様のケージの中で2頭一緒に飼育される予定です。

歓歓と圓仔の移動中の模様は特設専用サイトにて公開されています。(英語のみ)
http://news.fedex.com/PandaExpress2012

フェデックスの希少貨物輸送経験
フェデックスは長年にわたり希少でデリケートな貨物を輸送してきました。
ジャイアントパンダの輸送は、昨年12月に中国から英国へ2頭(ティアンティアン、ヤングアン)を輸送したばかりですが、2010年2月には、米ワシントンDCの国立動物園にいたタイシャン(雄)とジョージア州のアトランタ動物園にいたメイラン(雌)のパンダ2頭を中国まで輸送したほか、2003年には中国からテネシー州メンフィス動物園まで2頭のジャイアントパンダを運びました。さらに2000年にもタイシャンの親パンダを中国からワシントンDCの国立動物園まで輸送しました。

このほかにも北極熊やホワイトタイガーをはじめ、象やペンギンからマウンテンライオン、ゴリラ、ワシ、そして映画『ジョーズ』の撮影に使われた全長13フィート(約4メートル)のイタチザメまで数多くの珍しい貨物の輸送経験を誇っています。

生物以外でもデンマークの風車やゴルフのライダーカップ、ル・マンを走行した100万ポンド(約1億2,000万円)を超える価値を誇るジャガー製ビンテージカーなどの国際輸送実績も有しています。

ZooParc de Beauval(ゾオ・パフク・デゥ・ボヴァル)について
世界で最も壮麗な動物園の上位15施設の1つに指定されているZooParc de Beauvalには仏最多の4,600匹の動物が飼育されており、絶滅危惧種の保護やマナティーやコアラ、オカピをはじめとする珍しい希少動物の飼育に深く関わっています。同動物園は施設の質が高いことだけでなく、年間約350匹という出産数でも知られています。この高い出産数は野生絶滅の恐れがある種にとって希望の兆しとなっています。

国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物)で「絶滅危惧」種に指定されているジャイアントパンダは絶滅の危機にある生物保護の世界シンボルとなっています。数多くの来園者を引き付けるだけでなく野生生物保護の生きる証でもあるパンダはZooParc de Beauvalを象徴する人気者となることでしょう。
ZooParc de Beauvalのホームページアドレスはwww.zoobeauval.com(仏語のみ)