フェデラル エクスプレス コーポレーション(米国:以下フェデックス)は、成田国際空港におけるゲートウェイ施設の拡張および機能強化を行う計画を発表します。この拡張は、フェデックスの輸送能力を拡大し、東日本エリアのお客様の多様化する物流ニーズに対応することを目的としています。
新たなゲートウェイ施設は現在のおよそ2倍の規模の約8,500平方メートルとなり、2棟の建物で構成される予定です。 第1貨物ビル内の施設にはより高性能な仕分けシステムを新たに導入し、越境ECによる小包などの仕分け作業を行います。第3貨物ビル内の施設は、大型・重量貨物専用の施設へと改装され、輸出入貨物の取り扱いや航空機への搭載準備、トラックへの積み込み・荷降ろし作業を円滑に行うためのスペースを備えます。フェデックスは、2026年後半から2027年にかけて段階的に新施設の稼働を開始する予定です。
フェデックスの成田国際空港での取扱貨物数は、堅調な増加を続けています。2024年には、前年と比較して約4.5%増加し、2019年比では約25%の伸びを記録しました。
日本におけるフェデックスの代表者、マネージング ディレクターの久保田 圭は、次のように述べています。
「我々にとって重要なゲートウェイ施設での運用効率の向上は、今日の多様な輸送ニーズと輸送量に対応し続けるために不可欠です。この計画は、フェデックスのグローバルビジネス戦略の一環として、大型・重量貨物の輸送能力を強化し、将来に向けた輸送ネットワークを構築することを目指しています。日本での業務開始以来、重要な役割を果たしてきた成田国際空港における施設の強化は、貿易を促進し、サプライチェーンに関連する対応能力を最適化しようとする我々の強いコミットメントを示しています。」
フェデックスが新たに取り扱いエリアを設置する重量貨物は、航空輸送において多くの割合を占めています。2022年の国際航空貨物全体における1件当たりの平均重量は、輸出貨物が356 kg、輸入貨物が436 kgです。品目別に見ても、輸入重量が輸出重量を上回る傾向が顕著です。特に食料品は1件当たり890 kgと突出しており、衣類、医薬品、非金属鉱物製品、金属製品、医療用機械も500 kgを超えています。割合では、機械・機器が国際航空貨物全体の輸出重量の65.9%、輸入重量の63.1%を占めています。[1]
フェデックスは現在、国内2か所の空港(成田国際空港 - 東日本の貨物に対応と、関西国際空港 - 西日本の貨物に対応)を利用し、効率的かつ利便性の高いグローバルなネットワークを活用して、お客様を220の国と地域につないでいます。